爆撃の恐怖に晒されながら、一瞬一瞬を精一杯生きているガザの人々を思う。
いま、世界は大きな岐路にある。何がどうあれ、230万人もの人々を狭い塀の向こうに閉じ込め、爆撃を繰り返す蛮行を、同じ地球に暮らす人間として見過ごしてはならない。見て見ぬふりをしてはならない。見て見ぬふりをしてやり過ごしたならば、さらに蛮行はエスカレートし、人としての尊厳を平然として踏みにじる支配が世界を覆い尽くすだろう。決して他人ごとではないのだ。いま、ガザで起こっていることを見過ごしてはならないと思う。
平和を求める世界中の心ある人々の声に呼応し、互いに認め合い許し合える平和な世界をともに求めていきたいと思う。
以下、先日上演した「父と暮せば」パンフレットより
― 渡邉(馬場)晶子
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昨秋の「きらめく星座」に続いて、井上ひさし氏劇作の不朽の名作「父と暮せば」を上演いたします。
過去に日本が引き起こした日中戦争、太平洋戦争は、日本人310万人、アジア太平洋地域では1000万人~2000万人もの人々の生命を奪ったそうです。多くの人々を傷つけ生命さえも奪い去る戦争に正義はありません。如何なる心地よいプロパガンダを振りかざしても、聖戦などというものは無いのです。戦争が終結すれば、また新たな戦前が始まり、愚かにもそれを幾度となく繰り返してきた人類です。
戦後78年、戦争を経験した方々も少なくなり、いまや戦争体験の継承が困難な時代ですが、唯一の被爆国日本に生きる私たちは、核戦争の恐ろしさを、戦争の悲惨さとその愚かさを継承し続けなければなりません。
先の大戦後、世界の人々が心に誓ったであろう平和への願いを胸に深く刻み、私たちひとりひとりが穏やかな社会を希求し、たとえ小さな声でも発し続けなければと存じます。ささやかな公演ですが、平和を切に願い上演させていただきます。何とぞ、よろしくご観劇くださいますようお願い申し上げます。
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皆さまとともに、平和を求めていきたいと存じます。