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「大根の葉」 パンフレットより


本日はご来場いただき、ありがとうございます。今回の【のいえノイエNO.163】は壺井栄処女作を原作に創作した「大根の葉-しあわせの明日-」です。

 

不況の嵐が吹きすさぶ時代、小豆島を舞台に生活苦に喘ぎながらも幼い子どもたちを懸命に守り育てようとする人々を、子どもや女性たちなど弱い者への愛情に充ちた目であたたかく見つめ描かれています。家族の崩壊が進み生きる拠り所を失い、毎日、悲惨な事件が絶えない現代社会です。この作品は約85年前に書かれたものですが、時を超え、現代の私たちに「人間本来の愛」について強く問いかけています。残念ながら、世界は今まさに「人間本来の愛」とは真反対の状況です。

 

物質的に豊かになり社会が発展を遂げる一方、戦争という非人道的な暴挙がまかり通る昨今のあまりの惨状に心を痛めておられる方も多いことと存じます。あまりに「人間本来の愛」とはほど遠い非道な状況です。互いに殺し合う先に、私たち人類の幸せな未来などありません。

 

壺井栄さんの最後の言葉は「みんな、仲良く」だったそうです。差別が憎しみを生み、憎しみが争いを生む、この悪循環を断ち切れるのは、私たち人類一人ひとりの肩にかかっていると思います。まだ遅くはないはず!逃げ場のない恐怖の中で息絶え絶えに生命を繋いでいる人々のあまりの戦場の惨禍に、「みんな、仲良く」できる時代を、皆さんとともに築いていきたいと思います。

 

何がどうあれ、世界の心ある人々とともに、即時停戦を強く求め、この度のご挨拶とさせていただきます。

― おおやかづき

<緊急支援募金のご報告>

 

ガザへの緊急支援にご協力いただき、ありがとうございました。皆さまのご協力により、合計 ¥77,221 となりました。私たちの募金も合わせて、認定NPO法人ドネーションシップわかちあい よりガザの人々のお役に立てていただきます。

ご協力いただき、心から感謝申し上げます。