「まほろば」とは「楽園」「理想郷」という意味のようですが、「まほ(真秀)」は「物事が完全であること」だそうです。この世は「男女揃ってこそ完全」なのですが、男が取って代わることのできない女の役割があります。それは子どもを宿し産み育むことです。育てるのは男も担えますが、誕生の瞬間から無償の愛として我が身から栄養を与え育むことは女にしかできません。なんといっても新たな生命の誕生はとても喜ばしいことで、女はその大切な役割を果たしているわけです。その割には女性は大切にされてないのでは? まあ、その問題はちょっと置いておくとして……。いくら平等といってもこの男女の差はあるわけで、そんな大切な役割を担っている、担わざるを得ない女たちには、埋めきれない性の差に対するなんとも複雑な思いがあるようです。 そんな性に対する赤裸々な思いを描いた男性による作品ですが、そこはそれ、可笑しみの中にもちょっぴり切ない思いに女性たちの逞しさをも加えた道化座流の作品にしたいと、只今、劇中の長崎弁と格闘中です。これがなかなか難しい!いつもの道化座の作品とはちょっと異なりますが、ぜひ、ご観劇いただきたいです。